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田中優の“持続する志”103号:ポスト311、何を食べたらいいのか

心援隊の顧問である田中優さんのメルマガに、
何を食べたらいいのかがあったので、転載します。

当初心配された野菜の汚染は、
特定のものを除けば、殆ど心配ないことが分かっているようです。


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田中優の“持続する志”

 優さんメルマガ 第103号 
       2011.11.9発行

 http://tanakayu.blogspot.com/

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□◆ 田中 優 より ◇■□■□◆◇◆◇■

ポスト311、何を食べたらいいのか

◆放射能の何が危険か~内部被曝◆
放射能とは放射線を出す能力のことで、被害を与える本体は放射線だ。
それは電磁波の一つで、光や携帯電話の電波と同じものだ。だがその中に、とてつもなく体に悪いものがある。それが電離放射線と呼ばれる放射線だ。その放射線は遺伝子を切ってしまう。私たちの体の設計図だ。それでも一本残っていれば再生できる。遺伝子である二重らせんのDNAは、二重らせんで対面するペアの組み合わせが、互いに必ず決まっているからだ。ところが細胞分裂するときには一本ずつに分かれてそれぞれが新たなペアを作っていく。そこで切断されたら再生できなくなる。ぼくら大人はすでに成長しているから、もはや細胞分裂は多くない。でも雨後のタケノコのように育つ子どもたちは、細胞分裂を限りなく続けている。だから子どもへの方が数百倍もの影響するのだ。
その放射能が数メートル先の地面にあって、そこからの放射線で撃たれるとき、被害はさほど大きくない。放射線は四方八方に飛び散るため、自分に当たる角度に飛ぶものだけが当たるからだ。そしてまた放射線は、近くの方がエネルギー量が大きい。離れれば影響は小さくなる。しかしその放射能を食べてしまって、体の内側から撃たれたらどうなるだろう。距離が近い上に、どの方向に飛ぼうが全部が命中すことになる。だから外からの外部被曝よりも、内側からの内部被曝の方が被害は数百倍も高くなるのだ。

◆どの放射能を気にすべきか◆
今回の福島第一原発事故は、チェルノブイリ原発事故と違って核爆発ではなかった。そのため爆発温度が低く、金属が蒸発するほどの温度に達していない。おかげでチェルノブイリのように金属核種が蒸発ガス化して、風に乗って遠くまで飛ぶということはなかったようだ。
そのおかげで心配されたプルトニウムはほぼ原発敷地周辺と風下にあたった飯館村にとどまり、骨に蓄積して体外に排出されにくいストロンチウムも被曝量でセシウムの一万分の一以下にとどまった。
当初に人々を被曝させたヨウ素は遺伝子を傷つけてしまったので将来に被害をもたらすものの、寿命が短かったおかげで現時点では数億分の一まで下がっている。今後気をつけなければならない放射性物質としては、ほぼセシウムに限定されていると言えるだろう。

◆セシウムの性質と食べ物の汚染◆
だからセシウムを含んだ食べ物が怖い。食べ物が放射能に汚染されていたら、体の中に蓄積されて、内側から放射線に撃たれることになるからだ。体内に入った放射能も、時間が経てば排泄されていく。
この時間を「体内半減期」と言って、物質によって大きく時間が違っている。しかし今回の福島第一原発事故では、最大の被曝量となるのはセシウムだから、そのセシウムを見ておこう。
セシウムは水に溶けやすいと言われる。しかし現実には溶けやすすぎるのだ。マイナス116℃で水と反応するセシウムは、常温の大気に出てくれば必ず大気中の水蒸気と反応する。そして一度水と反応したセシウムは、二度目の反応はしない。だから常温の世界では水と反応しないのだ。水と反応したセシウムは、粘土やホコリと反応する。余った電子の数が、粘土を引きつけるからだ。だから現実には、セシウムは必ずホコリと共にやってくる。水の底に沈んだ汚泥や側溝の下、雨どいの下やすべり台の下に集まるのはすべてそのせいだ。エアコンや車のフィルターに集まるのも同じだ。
逆にそのせいで、最初の雨水に叩き落されはするが、その後の雨には含まれにくい。野菜も同じで、当初ホコリと共に降り注いだセシウムが野菜を汚染したが、その後の野菜の汚染レベルをみると、ほとんど汚染されていない。根を経由しての汚染は、ほとんど見当たらないのだ。汚染度は以下のHPに掲載されている。
全食品 http://yasaikensa.cloudapp.net/browsebyproduct.aspx
淡水魚 http://www.nuketext.org/parts/tansui_gyo.pdf
底生性生物 http://www.nuketext.org/parts/soko_uo.pdf
回遊魚 http://www.nuketext.org/parts/uki_uo.pdf

◆産地と濃度に気をつけるべき食品◆
逆に言うと、汚染されている食品は限定されている。それらを覚えた方がずっと早い。
第一に生体濃縮による汚染だ。栄養と勘違いして集めてしまったセシウムを、微生物、小魚、大魚と濃縮してしまった場合だ。この生体濃縮に注意すべきものは、「肉・卵・魚・牛乳」だ。しかし日本の畜産ではアメリカ産の配合飼料を与えるのが一般的であるため、家畜の汚染度は高くない。当初の汚染されていた稲藁を与えてしまった牛肉や牛乳以外では高くはない。むしろ問題なのは天然由来の魚介類だ。

魚の汚染度を見てみると、大まかに淡水魚、海の底生生物、海の回遊魚の順に汚染が下がっていく。淡水魚の中でも特にアユが高い。これは特殊にセシウムを集めるコケを食べているためだ。それ以外の淡水魚も高い。これは栄養分の少ない川に生息しているためだろう。汚染されている海は限定的だ。特に福島沖と茨城沖が高い。福島原発から莫大な放射能が海に流されたが、その流れは北から流れてくる千島海流が南に押し、茨城と千葉の県境にある犬吠崎で、南からの強い流れである黒潮に押されてハワイ方向に流されていくためだ。もちろん乱流もあるので周囲に広がりはするが、汚染度の高い場所は福島と茨城沖に限られている。

第二に特殊に集める生物がある。直接食べることはないがコケ、特に注意すべきなのはキノコ、とりわけシイタケ、ナメコだ。キノコは菌類であるせいか、よく周囲からセシウムを集めてくる。他に葉の固いイネ、笹、竹などが集めやすい。特に来春のタケノコは要注意だ。
日本では一般的ではないが、チェルノブイリではブルーベリーが非常に高く汚染されていた。

第三に幹や枝葉から汚染が伝った可能性のあるものとして、果物、クリ、ウメ、お茶がある。福島周辺は3月の時点では若葉はまだ生えていなかった。幹と枝ばかりの落葉樹には、幹自体に汚染が取りついた。それが樹幹流と呼ばれる雨水の流れとともに、果実に入り込んだのだろう。
お茶の調査では根から吸い上げたものではないとされている。汚染された落ち葉も、2011年の葉よりも2010年に落ちた落ち葉の方が汚染度が高い。

第四に部分的に集めている作物がある。特にコメの胚芽部分、小麦の麦芽部分だ。チェルノブイリの調査では、胚芽部分に93%の汚染が集中していたというデータもある。胚芽部分を除いた白米では、汚染は相当低くなる。

◆にわかベジタリアンに◆
他の野菜類は根から集めていないようだ。そもそもセシウムを植物は吸い上げたくはなく、カリウムと間違って集めている。カリウムが十分な土地では集めないのかもしれない。しかもチェルノブイリでは、年数が経つにつれてセシウム汚染は下がっている。セシウムは粘土に吸い込まれやすく、年を追って引き出されにくくなるようだ。その結果、ホコリをかぶった当初の野菜を除いて、ほぼすべての野菜の汚染度は極めて低い。ホウレンソウもナタネもヒマワリも集めていなかった。特にナタネが集めていないことを知ったとき、正直ほっとした。というのは、日本人が食べている野菜の中では、ナタネと同じアブラナ科の植物が圧倒的に多いからだ。ということは、私たちの食品の汚染はかなり汚染を避けられるのかもしれない。
そう考えてみると、誰が風評被害を作っているのかはっきりする。それは汚染食品を怖がる私たちではなく、キログラム当たり500ベクレル以下という甘すぎる基準を作った日本政府が元凶なのだ。野菜はほとんど一ベクレルも汚染されていない。ところが500ベクレルの基準以下と言われるだけなので、安心して食べることができないのだ。
私たちは当面、にわかベジタリアンになろう。とにかく安心して暮らせることが大切だ。そして落ち着いた気持ちになれたら、本当の元凶である原発を止めよう。大丈夫、脱原発を求める私たちの方が確実に多数派なのだ。テレビ・新聞が何を言おうが放っておけばいい。私たちは圧倒的多数派なのだから、今の仕組みの方をを変えてしまえばいいのだ!

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